Monsieur.MのFEHでフランス語

スマホアプリ「ファイアーエムブレム ヒーローズ」を楽しみながら、フランス語も嗜んでみるブログ

「伝承の神将 アイク」の召喚シーンを日仏比較!

Bonjour ! Monsieur.Mです(^ ^)

先日ブログデビューを果たし、自己紹介のご挨拶を初記事として投稿した次第でございます。前回を「はじめに」とすれば今回が本格始動の第一歩!はりきって参ります!

 

さて、そんな記念すべき回に誰を取り上げるべきか…FEシリーズの初代主人公マルス王子にするか(私自身、FEとの出会いがニンテンドーDSソフト「新・暗黒竜と光の剣」のため思い入れもあります)、あるいは私のお気に入りミネルバ王女か…選択に迷いました。

結果、誰でも仲間にでき、初級から高難度のマップまで頼りになる「伝承の神将 アイク」に先陣を切ってもらおうと決めました!

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というわけで、今回はアイクの召喚シーンを日仏比較します!

まずはおなじみの日本語版↓

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グレイル傭兵団のアイクだ。

伝承の…英雄…? よくわからんが、俺で良ければあんたたちの力になろう。

多くは語らないアイクさん、突然呼ばれて事情もサッパリなのにとりあえず助けてくれる優男です。

そのフランス語版がこちら↓

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Je suis Ike, des mercenaires de Greil.

Je ne comprends pas vraiment ces histoires de « héros légendaire », mais je vous aiderai.

1行で途切れたときは「…えっ、それだけ⁉︎」と彼の無愛想ぶりに戸惑いましたが、ちゃんと続いて一安心。笑

それではフランス語版台詞を確認してみましょう!

 

Je suis Ike, des mercenaires de Greil.

Je suis(ジュ スィ)~ は「私は〜です」の意味です。英語のI am ~ と同じですね。名前や職業など、自身の情報を後につけるだけで簡単な自己紹介の文が作れますので、これだけでも覚えて帰ってくださいな(^ ^)

ちなみに名前を述べる際、Je suis ~ でなくJe m’appelle(ジュ マペル)~ を使うこともできます。「私の名前は〜です」にあたりますが、英語のMy name is ~ とは文の形が異なり、直訳すると「私は私を〜と呼ぶ」となっています。日本語話者から見ると少々変わった言い回しと思うかもしれませんね。

mercenaire(メルスネール)は「傭兵」で、des mercenaires(デ メルスネール)は複数の傭兵を指します。フランス語の複数形は単語の語尾にsを付けるだけでよく、発音も変わらない簡単仕様です。ならば文字の見えない会話などの際に数がわからず困るんじゃ…と思いました?そこでdesが活躍します。名詞の前に付く冠詞というものの一種で、desは後ろの名詞が複数形であることの証になります。字面が見えない名詞の単複は直前の冠詞で判断しましょう。

 

Je ne comprends pas vraiment ces histoires de « héros légendaire », mais je vous aiderai.

comprendsコンプラン)は「理解する」です。フランス語の動詞は主語に合わせて形を変える特徴があり、辞書で検索するときなどに使う原形はcomprendreコンプランドル)です。

フランス語の文は英語のように主語→動詞→目的語云々という順番で組み立てますが、「~じゃない」と否定の文を作りたいときは、動詞の前後をne(ヌ)とpas(パ)で挟みますvraiment(ヴレマン)は「本当に」という意味ですが、pas vraimentのときは「大して~ない」となります。

histoires(イストワール)は「歴史」「物語」です。英語のhistoryと同じ意味で、字面も似ていますね。ここで後ろのsが気になったあなたは複数形のルールを覚えている証拠!(^ ^)

前のces(セ)は指示形容詞と呼ばれるものです。基本形はce(ス)。日本語だと「この、その、あの」は距離的な違いで使い分けます(例:このスマホ←手元にある、あの建物←遠くにある)が、フランス語の指示形容詞ceは本当に「指示」するだけで遠近の内容は示さず、各々の文脈次第で遠近が決まります。とりあえずceを使っていれば良いとも言い換えられますし、文脈判断も我々が普段やっていることと変わらないので、案外ラクなものです。

héros légendaire(エロ レジャンデール)、字面や文脈で推測できた方も多いでしょうが、それぞれ「英雄」「伝説の」です。フランス語の大きな特徴で、形容詞は多くの場合、後ろから名詞を修飾します。カルチャーショック、受けてますか?笑

mais(メ)は「しかし」です。話題の転換や、相手に譲歩しつつ意見をちゃんと述べるときなど、覚えておくと表現の幅がグッと拡がりますよ!

aiderai(エデレ)は動詞aider(エデ)の未来形で「助ける、手伝う」の意味。Je vous(ヴ)aiderai. は「私はあなた達を助けよう。」となります。本来は名詞→動詞→目的語の順になるフランス語文ですが、一部の場合で目的語が動詞の前に移ることがあります。ちなみにフランス語で「愛してる」をJe t'aime.(ジュテーム)と言うのは割と知られていますが、これも目的語の「君を」が前に移動してる一例です。

 

まとめると、当然と言えば当然ですが、台詞の内容自体は同じでした。強いて言えば、日本語版の「伝承の英雄」の部分が、フランス語版では直訳すると「その『伝説の英雄』の物語」となっていたことくらいでしょうか。もっとも、伝承という言葉自体が古くからの「言い伝え」を伝えるという「物語」の意味合いを含んでいるようですが…

 

いかがでしたか?普段使っている日本語も他言語と比較してみると、少ない文字数で豊富な意味を詰め込められる力を秘めていることに気づかされます。

こんな簡単な文章でもじっくり見ていくと、フランス語のエッセンスがたくさん含まれていました。一度に全て覚える必要なんてありません。なんならフランス語と日本語がミックスしちゃったっていいんです、「Je suis カイシャイン」なんて風にね。その時ふと「会社員」のフランス語が気になったらお手元の機器で探してみてください。気が向いたら、ご紹介したフランス語のルールを忘れちゃったら、またいつでも見にいらしてください。大歓迎でございます(^ ^)

 

ではまた。Au revoir !